この記事でわかること:
- 山善 AED-1260の正確なスペックと実際の使用感
- 1モーターエントリーモデルの限界と向いている人
- 電動昇降デスクを初めて買う人が知っておくべきこと
きっかけは「また腰が痛い」という朝の気づき
私はプログラマーの傍ら、Kindleで本を書く副業をしている。
座っている時間が長い。意識して立とうとしても、作業に集中すると忘れる。気づいたら3時間座りっぱなし、ということが毎日起きていた。腰の重さと肩のこりが慢性化してきたタイミングで、スタンディングデスクへの移行を決めた。
選んだのは山善の電動昇降デスク AED-1260だ。
正直なデメリット
最低高71cmは低身長の人には高い
これを最初に書く。AED-1260の昇降範囲は71〜116cmだが、71cmという最低高は身長155cm以下の人には座って使うには高めになる可能性がある。
一般的な固定デスクは70〜72cm程度が標準とされているが、昇降デスクのエントリーモデルは最低高が高めに設定されていることが多い。購入前に自分の適正デスク高さを確認することを推奨する(目安:床から肘までの高さ)。
1モーター方式のため構造的な揺れがある
AED-1260は1モーターエントリーモデルのため、左右の脚を1つのモーターとシャフトで連動させる構造になっている。2モータータイプと比べると、脚の支柱に遊びが生まれやすく、モニターを奥側に配置したり、デスクの端に体重をかけると揺れを感じることがある。
Amazonレビューでも「モニターを奥側に置くと後ろへ傾く」という報告がある。モニターはデスク中央よりやや手前に置くと安定する。
組み立ては完成時に約32kg。一人では厳しい工程がある
天板を下にして脚を取り付け、最後にひっくり返す工程がある。完成品の重量は約32kgなので、この反転作業が一番気を使う。可能であれば2人で作業するのが安全だ。
ACコンセントは非搭載
コントロールパネルにUSB-AとUSB-Cのポートはあるが、ACコンセントは付いていない。パソコンやモニターの電源は別途壁コンセントから取る必要がある。ケーブル配線の計画は事前に立てておいた方がいい。
実際に使ってみた感想
昇降時の音は図書館レベル(山善BOOK記載36dB)
山善の商品情報サイト(YAMAZEN BOOK)によると、このモデルの昇降時の音は36dBだ。図書館内の静音レベルに相当する。実際に使ってみると、昇降時に音がしていることは分かるが、会話の邪魔になるような音ではない。在宅ワーク中に何度昇降しても気にならないレベルだった。
昇降スムーズ・水が入ったコップをこぼさないほど安定
公式の品質試験で「水を入れたコップを載せて昇降させてもこぼれない」という結果が出ている。実際に使ってみると、昇降中に置いたものがずれる気配はなかった。1モーターでもこの水準の安定性は十分だと思う。
耐荷重60kgの実用イメージ
耐荷重60kgは均等荷重での数値だ。モニター2枚(各5kg程度)+モニターアーム(2〜3kg)+ノートPC(2kg)+キーボード・マウス類(1kg)でも合計15〜16kg程度に収まる。通常の在宅ワーク環境なら問題ない。ただし、重いデスクトップPCを天板上に置く場合は合計重量を一度確認しておくと安心だ。
電動昇降デスクのコード問題を忘れずに
昇降デスクを使い始めてから気づく人が多いが、PCやモニターの電源ケーブルは、デスクを最高高さ116cmにした状態でも届く長さが必要だ。短いケーブルだと昇降させた瞬間にプラグが抜ける。
対策は2つ。延長コードを用意するか、電源タップを天板裏に固定してしまう方法だ。後者の方がケーブルがすっきりまとまる。設置前にケーブル長を確認しておくことを強くすすめる。
ワンタッチで登録した高さに戻るメモリー機能は3パターン登録できる。座り用・立ち用の2パターンを登録しておけば、ボタン一つで切り替えできる。残り1パターンは家族別の高さとして使える。
「立ちたい気分になったらボタンを押す」という手軽さが継続のポイントだ。手動式だと面倒で使わなくなるケースが多いと聞くが、電動なら1秒で切り替わる。
天板の質感
天板は合成樹脂化粧パーティクルボード(メラミン樹脂)で、傷・汚れに強い仕様だ。見た目は価格なりで高級感はないが、3万円台のデスクとして想定内の質感だった。カラーバリエーションは4種類あり、部屋のインテリアに合わせて選べる。
スペックまとめ
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 天板サイズ | 幅120×奥行60cm |
| 高さ調整範囲 | 71〜116cm |
| モーター | 1モーター(エントリーモデル) |
| 耐荷重 | 60kg(均等荷重) |
| 昇降時騒音 | 約36dB(公式計測・図書館レベル) |
| メモリー機能 | 3パターン登録可 |
| 衝突検知 | あり(障害物検知で逆方向に5cm戻る) |
| USBポート | USB-A・USB-C各1(充電専用・最大18W出力。ACコンセントは非搭載) |
| 天板素材 | メラミン樹脂化粧パーティクルボード |
| カラー | ブラック/マットブラック、ホワイト/マットホワイト、チェリーブラウン/マットブラック、ウォッシュドオーク/マットホワイト |
| 組立完成時重量 | 約32kg |
| 保証 | 山善(東証プライム上場) |
| 価格 | ¥32,400前後(税込、時期により変動) |
比較:同価格帯の電動昇降デスクと比べると
| 項目 | 山善 AED-1260 | FlexiSpot E7 Lite(1モーター) | SANODESK EF1(1モーター) |
|---|---|---|---|
| 価格帯 | 約3万円台 | 約3〜4万円台 | 約3万円台 |
| モーター | 1モーター | 1モーター | 1モーター |
| 高さ範囲 | 71〜116cm | 71〜119cm | 71〜121cm |
| メモリー機能 | 3パターン | 3パターン | 3パターン |
| 衝突検知 | あり | あり | あり |
| USBポート | USB-A+USB-C | なし | なし |
| 天板幅 | 120cm | 別売り | 別売り(フレームのみ) |
| ブランド | 国内流通・山善 | 海外ブランド | 海外ブランド |
FlexiSpotやSANODESKはフレームのみ・天板別売りが多いため実質コストが上がりやすい。AED-1260は天板一体で3万円台という点が選びやすさにつながっている。
こんな人に向いています
- 在宅ワークで腰痛・肩こりが慢性化している人
- 電動昇降デスクを初めて試したい人(エントリーモデルとして)
- 身長160cm以上で71cmのデスク高が適合する人
- 国内ブランドの安心感を重視する人(東証プライム上場)
- 天板込みで3万円台に収めたい人
こんな人には向いていません
- 身長155cm以下で座り作業時のデスク高が65〜68cm程度になる人(最低高71cmが高い)
- モニターを複数台奥側に配置したい人(1モーター2脚構造の揺れが気になる)
- ACコンセントを天板近くで使いたい人(USB充電のみ)
- より安定した昇降を求める人(→2モーター4脚タイプへ)
- 一人暮らしで組み立て作業が全て一人になる人(最後の反転工程が難しい)
まとめ|山善 AED-1260は「初めての電動昇降デスク」として合格点の一台
電動昇降デスクとしての基本機能——電動昇降・メモリー・衝突検知——を3万円台で揃えている。天板込みで即使えて、昇降音も図書館レベルに収まる。山善という国内流通ブランドの安心感も購入後の後悔を減らしてくれる。
ただし、1モーター2脚構造ゆえの揺れ、最低高71cmの制約、ACコンセント非搭載という3点は自分の使い方に合うかを事前に確認してほしい。この3点が許容できるなら、入門機として十分な製品だ。
立ちたいときにボタン一つで立てる環境は、意外と習慣を変えてくれる。
価格は時期によって変動します。購入前に必ず現在の価格を確認してください。


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